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お腹の不調を改善するには・・

お腹の不調を改善するには・・先ず腸を元気に!

胃もたれやお腹の膨満感、便秘や下痢など、よくある「お腹の不調」は日常的によくある症状です。
特に中高年の世代では、食べ過ぎや飲み過ぎなどの生活習慣、精神的なストレスも大きな要因で下痢や便秘をくり返します。
また、高齢者では便秘が多くみられるようになります。
最近では、コロナ禍で若い人にも便秘がみうけられますが、腸の老化というよりは、食事量の減少や運動不足が原因で排便にかかわる腹筋などの筋力の低下などが要因と考えられています。
今回は、お腹の不調が起こる原因と、その予防と対策について紹介します。

 1. なぜストレスでお腹の不調が出るのか

旅行や出張に行くと、必ず便秘になってしまう人がいます。面接や大勢の前でのプレゼンテーションで緊張を強いられ下痢をすることがあります。このような経験を皆さんはされていませんか。
精神的ストレスが排便に影響するのは、脳と腸が自律神経でつながっているからです。脳がストレスを感じると、その刺激が自律神経を通して胃や腸に伝わり、お腹の不調が現れるのです。
自律神経は、交感神経と副交感神経からなり、胃腸の働きは両者のバランスでコントロールされています。胃や腸の働きは、交感神経が優位になると抑えられます。すなわち、胃や腸が収縮して血流が悪くなります。一方、副交感神経が優位になると胃や腸の働きは活発になります。

 2. 脳腸相間

脳には多くの神経細胞があり、神経細胞間で情報の伝達を行っています。その情報の伝達を担っている物質を「神経伝達物質」といい、その1つに「セロトニン」があります。
セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれ、心の安定を保つのに欠かせない物質です。脳内のセロトニンが少なくなってくると、気分が落ち込みやすくなり、うつ病や不眠症を起こすと言われています。
ストレスによる便秘や下痢も、このセロトニンが関わっています。強いストレスがかかるとセロトニンが過剰に放出されます。すると、腸のぜんどう運動が活発になり過ぎたり腸がけいれんを起こしたりして、便秘や下痢などの便通異常や腹痛などの症状を引き起こします。
このように、脳と胃や腸が神経細胞やホルモンを介して互いに影響を与え合うことを「脳腸相間」といいます。

 3. 便秘・下痢・胃の不快感

 便秘

日本では、慢性的な便秘に悩む人は50歳未満では女性が多く、60歳以降になると男女ともに便秘に悩む人が増えてきます。
2017年10月に作成された「慢性便秘症診療ガイドライン2017」では、便が毎日出ていたとしても「排便したのにスッキリしない」という残便感や、「出すのが苦しい」という排便困難感があるなら便秘と定義しています。
便秘に悩む人の多くに該当するのが、大腸に病変がなく排便のメカニズムがうまく働かない機能性便秘です。腹筋力の筋力低下によって排便時に腹圧がかけられなかったり、腸のぜんどう運動が弱くなる「しかん性便秘」、ストレスなどから自律神経系が乱れて腸管がけいれん状態になって、便を移動させるぜんどう運動に影響が出る「けいれん性便秘」、便意を我慢することをくり返すうちに便意がおこりにくくなる「直腸性便秘」に分類されます。

 下痢

下痢の原因は大きく3つ考えられます。1つは、食中毒(食あたり)など細菌を原因とする炎症によって腸管からの水分の分泌が過剰となる「分泌性下痢」。この場合は、体内の毒素を排除しようとする体の防御反応なので、お薬で無理に止めず脱水対策することが基本です。2つ目は、腸管から吸収されない食べ物や薬などを摂取することによって、水分が腸管内に移行して起こる「浸透圧性下痢」。3つ目は、ストレスや暴飲暴食、冷えによって腸の動きが高まり、便の通過が速いために体内への水分吸収が少ない「運動亢進性下痢」です。
また、腸内に病気や炎症がなくても、ストレスや生活の乱れから慢性的な下痢を引き起こす過敏性腸症候群もあります。下痢が2~3週間続くようなら、病院を受診するようにしましょう。

 胃の不快感

暴飲暴食、喫煙、睡眠不足やストレスによって胃液が出過ぎたり、胃粘液の働きが弱まると胃の粘膜が胃液によって荒れて炎症を起こします。症状としては、腹部の痛み、膨満感、むかつき、吐気などがみられます。
このような場合は、胃を休ませるため消化しやすく胃に負担のかからないような食事を心がけましょう。また、しっかりとよく噛んで、だ液をたくさん出すことも有効です。お腹の不調

胃腸の悩みは身近な問題です。
ぜひ食事や運動など日常の生活習慣を見直したり、ストレスを軽減する・取り除くことで、改善につながります。
たとえば、ウォーキングや日光を浴びる、栄養バランスの取れた食事をほぼ決まった時間に食べる、質の高い睡眠など、規則正しい生活リズムを心がける必要がありますね。
それによって、自律神経のリズムが安定すると腸の働きも安定してきます。

 4. 腸内環境を整える

ヒトの腸の中には1000種類100兆個の腸内細菌が存在するといわれています。この腸内細菌の生態系がお花畑のように見えることから「腸内フローラ(腸内細菌叢ちょうないさいきんそう)」と呼ばれています。
腸内細菌は、大きく「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つに分けられ、体にとって大切な役割を担っています。
「善玉菌」は、乳酸菌やビフィズス菌などで悪玉菌の増殖を抑えて免疫機能を高める働きがあります。また、悪玉菌がゼロでも困り、一番大切なのは、この菌のバランスで、理想的には善玉菌、日和見菌、悪玉菌が2:7:1の割合といわれています。
この腸内フローラのバランスが整う、すなわち善玉菌、日和見菌、悪玉菌の割合が改善したことを実感できるのが、ご自分のうんちを見ることです。理想のうんちは、表面がなめらかでやわらかく、とぐろを巻くようなうんちはとても健康な証拠です。さらに、食物繊維の摂取量が多く善玉菌が多い人は、太くて長いバナナ状のうんちになります。

腸内細菌のバランスを良くして腸内フローラを育てるためには、腸内細菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を含む食材を毎日の食生活に取り入れることも大切です。
先ず、腸内細菌のバランスを良くするために取り入れたいのが、善玉菌の働きを良くする発酵食品です。チーズや納豆、みそ、酒粕、ヨーグルトなどの発酵食品は、腸内を酸性にすることで善玉菌を元気にし、悪玉菌の活動を弱くする環境を作ります。
腸内細菌のエサとなる食物繊維も重要です。食物繊維には、善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維と、腸内に溜まった不要物を絡め取って、うんちとして排泄してくれる不溶性食物繊維があります。水溶性・不溶性の食物繊維を含む食材をバランスよく毎日の食事に取り入れることで腸内細菌の働きが活発になり、腸のぜんどう運動が促されるため、腸の健康維持には欠かせません。
また、オリゴ糖には腸内の善玉菌を増やす働きがあります。オリゴ糖が豊富に含まれる食品としては、玉ねぎ、ゴボウ、キャベツやアスパラガスなどです。オリゴ糖は善玉菌のエサとなり、善玉菌が増えることによって腸内フローラのバランスが善玉菌優位の状態になるからです。
さらに、腸の動きは交感神経と副交感神経からなる自律神経によって調節されていますから、ウォーキングのような軽めの有酸素運動は自律神経のバランスを整えてくれることから、腸内環境も整いやすくなってくるのです。

お腹の調子を整えて便秘にならないためにも、規則正しい食生活を心がけ1日3食をきちんと食べることは、便秘解消につながります。特に、朝食は欠かさずしっかり食べることで腸が活性化してくれます。また、ストレスを取り除くことやウォーキングなどの有酸素運動を取り入れたり、日光を浴びる、質の高い睡眠など、規則正しい生活習慣を心がけましょう。

それでも、なかなかお腹の不調が改善に至らない場合は、市販の整腸薬を用いることも解決の手段になりえると考えます。

詳しくは、次のコラムを参考にしてください。

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