カテゴリー別アーカイブ: 便秘薬のこと

  • 一般に便秘といえば、若い女性や年配の方の悩みと思われがちですが、実は多くの子供達もベンピで困っています。今回は、自社で実施した調査の結果も交えながら、子供の便秘の実態や注意点についてお話したいと思います。また、毒掃丸の子供の便秘への活用の仕方についても触れてまいります。

     

    ■子供の便秘の実態

      便秘でつらい思いをしているお子さんや、我が子の便秘に悩んでいるお母さんはとても多いようです。しかしながら、便秘に悩む子供の割合は、まだよくわかっていません。世界的に見ても報告ごとに差がありますし、日本においては報告が少なく、頻度は不明とされています。学術調査の結果にも、1パーセント弱から3割まで大きな幅があるようです注1。   そんな中、弊社では独自に、3歳から12歳までの子供をもつ母親6700人を対象にして、子供の便秘の実態を調査しました注2。 その時の結果では、自分の子供が「ひんぱんに便秘になる」と答えたお母さんは17%でした。また、「ときどき便秘になる」と答えた方は25%にのぼりました(グラフ1)。ちなみに、男の子も便秘に悩むことは多いようです。というのも、調査の中で「ひんぱんに便秘になる」「ときどき便秘になる」子供の性別を聞いたところ、興味深いことに男女に大きな差がなかったからです(グラフ)。この傾向は、本調査だけでなく世界的に見られるそうで注3、成人における便秘が女性に多く見られるのと対照的です(成人の便秘については、本ブログ「ニッポン人の便秘事情を俯瞰する」もご参照下さい)。   子供の便秘の頻度についての調査のグラフ 便秘がちな子供の男女比のグラフ   子供には便秘になりやすい時期があります。それは①離乳食への移行期、②トイレトレーニング期、③学校に通い始めた時です。生活条件・環境の変化が、便秘の引き金になることが分かります(そして、年を経て第二次性徴期以降、女の子については、黄体ホルモンー腸の動きを鈍らせますーの分泌が増えるに従って、より便秘に悩む人が増えてきます)。   子供の便秘は、生活習慣や食生活など様々な原因でおきますが、幼児期から学童期の子供の便秘で目立つのは、意識的・無意識的に排便を避けることによる便秘です。例えば、トイレトレーニング期だと、硬い便で痛い思いをしたり、無理なトレーニングで正しい排便習慣が身に着けられなかった場合にそうなります。痛くて排便を避けると、便は時間がたつほど水分が減って固くなるので、次のトイレでの排便が困難になってしまいます。   また、学童期だと、学校のトイレに行きたくなくて(覚えがありませんか?)、排便を我慢しているうちに便秘になる場合があります。大人は職場のトイレで一息つくことがあるかもしれませんが、学童にとって学校のトイレでの排便は心地のよいものではなく、NPO法人日本トイレ研究所の調査によると、小学生のうち56%が、学校でうんちをしたくなった時に我慢をしていると答えています注4。こうして排便を避けることで常に直腸に便がたまっていると、徐々に直腸の排便反射が鈍くなり、便秘が慢性化してしまいます。    

    ■子供の便秘の治し方

      子供の便秘を改善していくときの基本になるのは、規則正しい生活です。早寝早起きを心がけ、バランスのとれた食事を摂り、体をよく動かすようにしましょう。食事は、下の図のような、食物繊維や乳製品(発酵食品)をバランスよく摂るのが理想です。また、便の滑りをよくするために、オリーブオイルを加えてあげるとよいでしょう。そして毎朝の排便習慣をつけ、うんちを我慢しないことを教えてあげてください。幼児の場合はトイレが上手にできた時によくほめてあげましょう。   関連リンク:大人の便秘によい食材は、子供の便秘解消にも効果的です。ブログ記事「「腸活」について② 腸に良い食生活 実践レシピ例付き」/「腸内環境と便秘 ① 腸内フローラ/ヨーグルト」/「腸内環境と便秘 ② 発酵食品やオリゴ糖、食物繊維、整腸薬の活用」   子供の便秘解消によい食品   頑固な便秘の場合、最初に直腸にたまった便を取り除いてあげなければなりません。市販の便秘薬や浣腸で排出するか、お医者様に相談するかしてみてください。市販の便秘薬を使う時には、箱に書かれている「用法用量」を購入前にしっかり確認し、子供が服用できるものを選ぶようにしてください。健全な排便習慣をつけるためにも、強い便秘薬を使い続けることがないようにしましょう。また、市販の便秘薬を何回か試しても便がでなかった場合や、一度出た後も頻繁に便秘になる場合は、早めにお医者様に相談してみましょう。  

    特別な病気が隠れていることは? 便秘のかげに、別の病気や基礎疾患が隠れている場合もまれにあります。便秘以外の症状(成長障害、体重減少、繰り返す嘔吐など)や、お腹を触ったときの違和感などがある場合、お医者様に相談しましょう。また、新生児や乳児の重い便秘には、器質的な疾患(ヒルシュスプルング病など)が隠れている場合がありますので、この場合も早期の受診が必要です注5

     

    ■自然のチカラで

      子供の便秘解消に市販薬を活用する場合、毒掃丸(どくそうがん)も選択肢の一つです。毒掃丸は、6種類の生薬から作られた植物性成分の便秘薬です。とても小さな粒(丸剤といいます)のお薬で、最大の特徴は下の表のように、服用量を細かく調節できることです。多くの市販の便秘薬が15歳以上の大人用ですが、毒掃丸は3歳から服用して頂けます。お子さんの便秘の具合に合わせて服用量を調節することで、ちょうどよいお通じを目指すことができます。詳しい特徴は、関連リンクからご確認下さい。   毒掃丸の子供の服用量   関連リンク:複方毒掃丸ブランドサイトおすすめの服用方法複方毒掃丸の無料サンプルお申込みフォーム付属のスプーンで、丸剤を取り出す映像
    複方毒掃丸
    複方毒掃丸 第2類医薬品

    ■自然なお通じを、親子で

      便秘の子供のママが便秘である率のグラフ   また、毒掃丸は、服用量を細かく調節できるので、子供から大人、高齢の方まで、家族みんなで使っていただくことができます。   便秘は、遺伝や、食生活などの環境要因から、家庭内共通の悩みになっている場合があります。冒頭でもご紹介した弊社の調査でも注2、子供がひんぱん又は時々便秘になると答えたお母さんのうち、なんと41%はご自分もひんぱんに便秘になり、35%はときどき便秘になると答えています。こうした場合、親子で毒掃丸の服用量を変えて服用することで、家族みんなでちょうど良いお通じを目指していただくことが可能です。ぜひ検討してみてください。   毒掃丸の大人の服用量   子供も大人も、家族みんなで「スッキリ」を目指していきましょう!   関連リンク:「便秘解消を目指して ~便秘のセルフケア~」/ こどものベンピ相談室   最終更新日:2022年1月20日   注1:日本小児栄養消化器肝臓学会・日本小児消化管機能研究会編、小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン、2013、診断と治療社 p.17、注2:2007年12月インターネットで実施。3歳から12歳までの子供をもつ母親6700人を対象に、子供の便秘の実態を調査。さらに、子供が便秘がちと答えた人の中から600人を抽出して詳細を調査。注3:Maartje M van den Berg  et al, Epidemiology of childhood constipation: a systematic review, J Urol. 2004 Jan;171(1):403-7   注4:NPO法人日本トイレ研究所「小学生の排便と生活習慣に関する調査」2017年6月 n=4,777  注5:日本小児栄養消化器肝臓学会・日本小児消化管機能研究会編、前掲書 p.28 ~30

    子供用の虎のマーク

    写真:毒掃丸のシンボルマークの虎には様々なバージョンがあります。これはだいぶ昔にあった小児用のものだと社内に伝わっています。   ひとこと 最後までお読みいただきありがとうございます。記事がお役に立ちましたら、SNSでもご共有いただけますと幸いです! 毒掃丸毒掃丸整腸薬のお買い求めは全国のドラッグストア・通販サイトで。見つからない場合は「毒掃丸をください」と申し出てください。こちら(SHOPどくそうがん)でも販売しております→ショップどくそうがん | 便秘薬の毒掃丸 山崎帝國堂のネットショップ (dokusougan.jp)

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  • 2回シリーズで、生薬(しょうやく)について解説しています。生薬とは、天然の植物・動物の薬効部位を使った薬のこと。前回の「生薬の話①」では、その魅力と歴史について簡単にご紹介しました。今回は、長い歴史から得られる知見を実際の薬の効能効果につなげていくためにの、処方と製法についての工夫についてお話させて頂きたいと思います。

    ■なぜ処方と製法が大切なのか

      素晴らしい魅力を秘めた生薬ですが、その自然の力を、現代社会が求める水準の医薬品として活かしていくには、しっかりとした処方と製法で、プロの手によって、お薬に仕上げていく必要があります。   みなさまは、「医薬品の3要素」というのを聞いたことはありますでしょうか?それは、「有効性」「安全性」「品質」の3つです。現代社会では、これらを全て高い水準で満たすものだけが、信頼できるお薬とされています。薬を司る法律・薬機法の正式名称が “医薬品、医療機器等の品質有効性及び安全性の確保等に関する法律” であることからも、3要素が決定的に大切であることが分かります。実は、自然の恵みをそのまま薬として活用しようとするときには色々な難しさがあります。そんな中で、処方は「有効性」と「安全性」を担保するものであり、製法は「品質」を現代レベルで担保するために必要なものなのです。    

    ■生薬をつかった処方について

        一般に「処方」といえば薬の調合や服用法についての指示のことを指しますが、ここでいう処方は、生薬の組み合わせかたのことです。生薬を上手にブレンドし、身体全体に効能をいきわたらせるために、良い組み合わせ方を見つけることは非常に大切です。しかし一方で、生薬はひとつひとつに無数の成分を含み、しかも生薬を組み合わせれば、それぞれの相互作用もでてきます。現代社会で求められるレベルの「有効性」と「安全性」を、全ての物質についてデータを科学的に積み上げていく手法で担保することは困難です。なので、生薬のお薬の「有効性」「安全性」ついては、処方自体の歴史(長いものでは数千年)や長年の使用実績が何よりの担保になってきます。   日本の医薬品において、生薬の処方はいくつかの系譜に分類でき、入手できる方法も様々ですが、今回は身近な街のドラッグストアで見かける2大勢力、漢方薬(一般用)と、生薬を用いた家庭薬についてご紹介します。    

    (1)漢方薬(一般用)

      例:葛根湯、防風通聖散 漢方薬は、古代中国から伝来し、その後日本で発達した「漢方医学」の理論に基づいて、生薬を組み合わせた薬です。漢方というと中国直輸入の処方のように見えますが、漢方医学は日本で独自の体系化を遂げてきたもので、中国の中医薬に基づく中薬(そのように呼びます)とは処方や配合量が異なっています。ドラッグストアで買える一般用の医薬品としては、2021年現在294の処方が国により認められ、様々なメーカーにより販売されています。処方の名前そのもので売られていることが多いですが、例えば「ナイシトール」など別の名前がつけられている場合もあります。漢方処方は、処方・剤形・製法が古医書に規定されているのが特徴です注1。長い歴史の裏付けのある、実証と書物に基づいた処方です。

     

    (2)生薬を使った家庭薬

      例:龍角散、毒掃丸 家庭薬とは、「長い伝統と使用経験を積んだ家庭の常備薬」のことで、法的な定義はありませんが、いわゆる薬局薬店でよく見かける昔ながらの一般用医薬品のことを指します。生薬を使ったものが多く、そうした家庭薬の代表例は龍角散太田胃散救心宇津救命丸などで、毒掃丸もその一つです。どれも、一度は聞いたことがある商品ですよね?いずれも複数の生薬を用いていますが、漢方薬とは言いません。   これらの家庭薬のルーツは、様々です。例えば毒掃丸は、漢方処方の1つで、江戸時代中期の医師・香川 修徳(かがわしゅうとく)が残したと言われる「香川解毒剤」をもとにしたものですし、他の処方には、漢方を中心に蘭方(江戸時代に日本にもたらされたオランダ医学)の知恵を摂り入れたものもあります。また、数百年前から語り継がれる一子相伝の秘伝薬だったものもあります。古くからの知恵を生かしながらも、古医書に縛られず、新しい知識も取り入れています。   生薬を使った家庭薬に共通しているのは、日本社会に広く受け入れられた処方であることと、市場での長い使用実績をもつことです。伝統を踏まえつつも、近代・現代人の生活スタイルにより合った処方といえるでしょう。   各製品の歴史がわかるサイト:家庭薬ロングセラー物語 龍角散太田胃散救心宇津救命丸毒掃丸 毒掃丸の歴史はこちらも:毒掃丸と「毒退治」のトラ 生薬が並ぶ棚の写真    

    ■製法について

      製法、つまりどのようにして生薬を薬に仕上げるかは、医薬品の3要素の1つ「品質」を担保するために重要です。わかりやすいように製法と表現しましたが、薬の世界の用語でいうと、剤型(=薬のかたち 例:錠剤)や製造方法のことを指しています。古くから臨床応用されてきた処方と同等の品質にならない剤型で作ったり、大切な成分が変質してしまうような製造方法をとれば、期待している有効性が発揮できないかもしれません。   生薬を加工した剤型には、様々なものがありますが、伝統的かつ代表的な方法は、煎剤(せんざい)と丸剤です。煎剤とはいわゆる煎じ薬のことで、刻んだ生薬をティーバックのような袋に入れ(現代の場合)、土瓶などを用い、湯で煮詰めたものを飲みます。古来、漢方医学では煎じてのむ処方がほとんどなので、そうした処方の場合は、煎剤が最も「正統な」飲み方で、効果もより期待できます。風味が強いこともありますが、生薬においては、風味も薬の一部です。一方で、飲み手の側で手間がかかるほか、単に水で煮詰めるだけでは精油成分が引き出せないなどの欠点もあります。   煎じ薬のイラスト   丸剤は、生薬を粉末にしたものを丸く加工したもので、携帯性にすぐれ、すぐに飲める、のみ手には便利な剤型です。また、胃で溶け出すまで時間がかかりますから、ゆっくり効き目が表れるという特徴があります。本来煎剤として伝わってきた漢方処方を、煎じずに粉末にして服用しても、効果が得られないものがあるともいわれ注2、なんでも丸剤にできるわけではないのですが、丸剤は自然の恵みの生薬をまるごと粉末にしているため、水で煮だせない成分などを含む、薬効部位全体を残さず体にとりいれることができる点で優れています。ちなみに、毒掃丸は、のみやすさ・調節のしやすさも考えたうえで、天然の生薬の恩恵を丸ごと活かすために小さな粒の丸剤となっています。   煎剤と丸剤の他に、煎剤の欠点を補うために昭和30年代以降に登場した剤型として、エキス剤というものもあります。エキス剤は、生薬を適切な溶剤で浸出し、それを濃縮したもので、煎剤に効果がやや劣る場合があるものの、顆粒として服用できるので携帯に非常に便利です。現代では、エキス化した生薬を原料にすることで、ドリンク剤・錠剤・カプセル剤など様々な剤型の医薬品に生薬が含有されるようになっています。   このように、生薬の魅力を活かしながらも品質の高いお薬を作るために、化学成分の医薬品とはちょっとちがう、様々な剤型の生薬製剤が存在しているのです。 丸剤の写真   また、製造方法も品質を左右します。まず製薬会社として、製造管理・品質管理の基準(GMP:Good Manufacturing Practice といいます)を遵守することは大原則です。そのうえで、生薬を用いた医薬品を作るには、独特のノウハウが必要です。薬効成分の均一性を保つこと、服用後適切なタイミングで溶けるようにすること、熱をかけるときに成分を破壊してしまわないこと、などなど、天然物を適切に加工しなければなりません。同じ材料を同じ機械で加工しても、ノウハウの有無によって、成分のバランスが変わり、のんだ後の実感が異なることもあり得ます。   こうした生薬独特の難しさを克服し、伝統の生薬処方を安全安心の現代的医薬品としてお届けしようと、当社を始め、漢方薬や生薬製剤を扱う製薬会社の製造管理・品質管理の部門のスタッフが、日々の職務に励んでいます。   注1:参考サイト 日本漢方生薬製剤協会 webサイト内「漢方の解説」2021年10月29日閲覧 注2:参考文献:秋葉哲夫、医療用漢方製剤の歴史、日東医誌 2010、vol.61-7, p881-888   写真説明:丁寧に製造された毒掃丸は、最後に人の目で目視され、ビンに充填されていきます。   ひとこと 最後までお読みいただきありがとうございます。記事がお役に立ちましたら、SNSでもご共有いただけますと幸いです! 毒掃丸のお買い求めは全国のドラッグストア・通販サイトで。見つからない場合は「毒掃丸をください」と申し出てください。こちら(SHOPどくそうがん)でも販売しております→ショップどくそうがん | 便秘薬の毒掃丸 山崎帝國堂のネットショップ (dokusougan.jp)

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  • 生薬(しょうやく)という言葉は、ご存じでしょうか?生薬とは、天然の植物・動物の薬効部位を使った薬のこと。たとえば、毒掃丸は冒頭の写真にある6種類の植物性生薬を原料にした便秘薬です。また、漢方薬や多くの家庭薬が、生薬を原料としています。今回は、そんな生薬の魅力と、利用・研究の歴史を簡単にご紹介したいと思います。  

    ■生薬の魅力とは

      生薬の魅力は、特定の薬効成分のみを抽出または化学合成した一般的な医薬品原料と違って、天然の植物・動物の薬効部位をそのまま活用しているところにあります。   例えば、植物の場合、葉・花・つぼみ・茎・樹皮・枝・根など草木によって利用する部分が異なりますが、薬効部位を乾燥させたり粉にしたりして、まるごと薬の原料としています。興味深いことに、生薬になる植物は多くの場合、何種類もの薬効成分を含んでおり、薬効部位をそのまま活用にすることで、すべての薬効成分を体に摂り入れることができます。そして、生薬を使った伝統薬の多くは、複数の生薬を組み合わせています。いくつもの薬効を持つ生薬を更にブレンドすることで、調子の悪い箇所だけではなく、体全体の健康バランスを整えることを期待しているのです。   小皿にのった沢山の生薬   そして、こうした魅力や長所を裏打ちしているのが、生薬の利用と研究の長い歴史です。  

    ■生薬利用と研究の歴史

      現代の日本で使われている生薬は、中国と日本の長い歴史のなかで選び抜かれたものです。   よく薬食同源(または医食同源)と言いますが、薬と食べ物は、その根源はもともと同じです。文明化以前、人類の生活においてはまず食があり、食べることが生きることそのものでした。やがて、一部の食べ物が体に良いことが分かると、天然物を用いた医行為が行われるようになり、生薬の歴史が始まりました。(多くの古代文明で、生薬を活用した医療が現れ、呪術と並行して用いられたことは本ブログでもご紹介したとおりです)それ以来、20世紀に入って化学療法が確立されるまで、薬といえば生薬やその抽出物でした。   先史日本においては、縄文時代の遺跡から、今も生薬として使われるキハダの樹皮が発見されていると言われていますが、生薬を使っていたことを示す考古学的な痕跡はそれだけのようです。本邦で本格的に生薬が使われるようになるのは、中国から医学の知識がもたらされる飛鳥時代以降のことです。   一方、中国では日本より遥かに古くから、生薬の知識は洗練された体系になっていました。中国に於ける最も古い生薬の文献は『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』という書物ですが、これは後漢の時代(西暦25~220年)に書かれ、365種類の生薬が体系的に収載されています。ちなみに、この書名の最初にある「神農」とは、古代中国の伝説上の皇帝で、草木の薬効を調べるために自ら草根木皮を嘗め、最後には植物の毒にあたって死にましたが、神農が選び伝えた生薬により多くの民が救われたとされています。これは、薬の歴史の裏側には犠牲もあったことが分かりやすく示された説話だと思います。その後も幾星霜、中国では独自の医学の発展とともに、生薬の知識が蓄積されていきます。明代に李時珍が著した『本草綱目(ほんぞうこうもく)』は特に有名です。   これら中国の生薬関係の文献は、日本には飛鳥時代に朝鮮半島経由でもたらされ、その内容が徐々に日本社会に受容されていったようです。その後も中国との往来を通じて時折新たな文献ももたらされるなか、平安時代には和名を併記した日本版生薬本も現れます注1。江戸時代に入ると、生薬学は一層盛んになり、中国書の翻訳・解釈にとどまらず、日本に自生する植物・動物などの研究に発展しました。『養生訓』で有名な学者・貝原益軒が1709年に刊行した『大和本草(やまとほんぞう)』(下の写真)は、独自の分類法で日本にある生薬を中心にまとめたことで高く評価されています。   日本で使われている生薬の研究は、このように、文献が残っているものだけで2000年の歴史があります。また現代では、生薬の科学的な成分研究や、生薬を使った製剤の医学薬学研究が行われ、知見は日々深まっています。   国立科学博物館に展示されている大和本草 貝原益軒『大和本草』(国立科学博物館の展示)wikipedia ©Momotarou2012   なお、生薬の魅力と長所をそのまま生かし、長い歴史から得られる知見を実際の薬の効能効果につなげていくためには、処方と製法について工夫が必要です。次回の「生薬の話② 自然の力を医薬品に活かすために」では、これらの点についてお話させて頂きたいと思います。  

    生薬と漢方薬の違い 生薬とは、天然の植物・動物の薬効部位を使った薬のことです。1つの生薬が単体で用いられることもあれば、複数の生薬を組み合わせたり、科学合成薬と組み合わせて使われたりします。組み合わせたり加工する場合には、個別の生薬は、薬の「原料」と位置づけられます。一方、漢方薬は、中国伝来の漢方医学に基づいて処方される医薬品を指しますが、多くの場合、複数の生薬を組み合わせて作ります。つまり、生薬は漢方薬を構成する原料です。生薬は、漢方薬の他にも、市販の家庭薬の原料としても広く活用されています(関連リンク:「生薬の話② 自然の力を医薬品に活かすために」)。

       

    ■毒掃丸と生薬

      生薬の便秘薬・毒掃丸には、選び抜かれた生薬が6種類含まれており、それぞれの作用が一つになって、便秘や便秘に伴う吹出物、肌あれなどの症状を改善します。  

    1.ダイオウ(大黄)

    ダイオウの写真

    大腸の働きを活発にして自然なお通じを促してくれます。

    英名:Rhubarb 学名:RHEI RHIZOMA 産地:中国(青海、甘粛、陜西、四川など)の高地。主に野生品。 国産大黄は、主として北海道で生産。 薬用部位:根茎。 性状:特異なにおいがあり、味はわずかに渋く、苦い 作用:瀉下作用、抗菌作用、抗ウイルス作用等 関連記事:『便秘と「デトックス」②医薬の歴史にみるデトックスの系譜と、毒掃丸』  

    2.エイジツ(栄実)

    エイジツの写真

    瀉下作用により、自然なお通じを促してくれます。

    英名:Rose Fruit 学名:ROSAE FRUCTUS 産地:中国、北朝鮮。 薬用部位: ノイバラの偽果又は果実。 性状:わずかににおいがあり、花床は甘くて酸味がある。 堅果は初め粘液ようで、後に渋くて苦く、刺激性がある。 作用:瀉下作用。  

    3.カンゾウ(甘草)

    カンゾウの写真

    おなかの痛みの緩和や痔等の痛みに効果を発揮します。

    英名:Glycyrrhiza 学名:GLYCYRRHIZAE RADIX 産地:中国(内蒙古、甘粛など)、ロシア、アフガニスタン、イラン、パキスタン。 薬用部位:根およびストロン(匍匐ほふく茎)。 性状:弱いにおいがあり、味は甘い。 作用:解毒作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用、鎮咳作用等。 天然の甘味料、グリチルリチン酸の原料。  

    4.コウボク(厚朴)

    コウボクの写真

    食欲不振、腹部膨満や腸内異常醗酵に効果があります。

    英名:Magnolia Bark 学名:MAGNOLIAE CORTEX 産地:長野、岐阜、富山、鹿児島県、北海道などの野生品。 中国(四川、湖北など)。

    薬用部位:ホオノキの樹皮。 性状:弱いにおいがあり、味は苦い。 作用:健胃・整腸作用等。

     

    5.サンキライ(山帰来)

    サンキライの写真

    便秘に伴う 吹出物、肌あれに効果を発揮します。

    英名:Smilax Rhizome 学名:SMILACIS RHIZOMA 産地:中国の広東省が最も産量多く、他では湖南省など。 薬用部位:塊茎。 性状:わずかににおいがあり、味はほとんどない。 作用:排膿・解毒作用。

    関連記事:『便秘と「デトックス」②医薬の歴史にみるデトックスの系譜と、毒掃丸』  

    6.センキュウ(川芎)

    センキュウの写真

    血液の循環を良くして、のぼせ、頭重を和らげてくれます。

    英名:Cnidium Rhizome 学名:CNIDII RHIZOMA 産地:北海道が主。その他岩手、群馬、富山、新潟など。 薬用部位:根茎。 性状:特異なにおいがあり、味はわずかに苦い。 作用:補血、強壮、鎮静、鎮痛作用。 婦人薬に多く配合されています。   以上、生薬の魅力と、利用・研究の歴史を簡単にご紹介しました。「生薬の話② 自然の力を医薬品に活かすために」も併せてご覧ください。 (最終更新日:2022年1月22日)   注1:参考文献 真柳誠「中国本草と日本の受容 」『日本版 中国本草図録』巻9、p218-229,  中央公論社 1993年 (webサイト中国本草と日本の受容 (umin.ac.jp) 2021/10/16 17:34参照)   写真説明:毒掃丸シリーズの便秘薬に使われている生薬の一覧です。   ひとこと 最後までお読みいただきありがとうございます。記事がお役に立ちましたら、SNSでもご共有いただけますと幸いです! 毒掃丸のお買い求めは全国のドラッグストア・通販サイトで。見つからない場合は「毒掃丸をください」と申し出てください。こちら(SHOPどくそうがん)でも販売しております→ショップどくそうがん | 便秘薬の毒掃丸 山崎帝國堂のネットショップ (dokusougan.jp)

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  • 毒掃丸のシンボルといえば、ネコ科の猛獣トラ。今も毒掃丸のパッケージの一番目だつところに描かれています。このトラは、明治時代に「毒退治」のシンボルとして毒掃丸に描かれるようになりました。今回は、歴史を振り返りながら、トラに秘められた当社の思いをご紹介します。  

    ■時代背景(1)明治時代に身近になったトラ

      トラは古来、日本にはいない動物です。もちろん、中国や韓国との交流を通じてエリート層にはその存在はかなり古くから知られていましたし、十二支に用いられるなど、市民にもなじみは深いものがありました。しかし、庶民が実物のトラに接することができるようになったのは、割と最近のことです。一般市民が生きたトラを目にすることができるようになったのは、見世物の目玉として実物のトラが出されるようになった江戸末期だといわれています。明治に入ってそんな機会も増えてきて、徐々にトラは身近になってきます。そして、1882年(明治15年)に日本で最初の動物園である東京の上野動物園が開園しますが、開園5年後の1887年(明治20年)になると、いよいよトラが展示されるようになりました。ちなみに、そのトラは、外神田・秋葉ヶ原で興行していた当時大人気だった舶来サーカス団で生まれたトラを動物園側がヒグマと交換で入手したものだそうです注1。当時の上野動物園では、トラが入る前は熊しか猛獣がいなかったので、新たにやってきたトラは、人気を博したといいます注2。   外神田・秋葉ヶ原の舶来サーカス団でトラが生まれた1887年の翌年・1888年(明治21年)に、秋葉ヶ原のすぐ南・神田花房町で、山﨑帝國堂が創業しました。のちに当社がトラを看板商品のシンボルマークに選んだのは、もしかしたら、創業者たちが、当時身近になってきた本物のトラを見て、斬新さを鮮烈に感じたからなのかもしれません。  

    ■時代背景(2)病魔退散のシンボル・トラ

      大阪にある薬の街・道修町で、「神農(しんのう)さん」として親しまれている少彦名神社(すくなひこなじんじゃ)は、日本医薬総鎮守として、病気平穏・健康成就を祈る神社です。この少彦名神社では、普通の神社だと狛犬がいるようなところに、今もトラの像が鎮座しています。そして、本堂の中にも張子のトラが鎮座しています。ここではトラは病魔退散のシンボルなのです。   少彦名神社でトラが病魔退散のシンボルになったのには、そう古いことではありません。1822年に大阪でコレラが流行したときに、病除けの薬として「虎頭殺鬼雄黄圓」(ことうさっきうおうえん)というトラの頭蓋骨を砕いたものを入れた丸薬を作り、張子のトラとともに配ったところ、流行がおさまったというのです。本物のトラが極めて珍しかったころですから、人々は、よく知らない猛獣に、神秘的な力強さを感じたことでしょう。   江戸・明治の時代には、大阪の道修町は日本の薬業の中心でしたから、薬業界に身を置く当社の創業者たちは、トラが道修町で病魔退散のシンボルになっていることを知っていたと思うのですが、確かなことはわかりません。  

    ■「猛虎一聲掃萬毒(もうこいっせいそうばんどく)」と解毒への強い思い

      そうした時代背景のもと、創業したばかりの当社は、現在の毒掃丸のルーツにあたる「腹内毒掃丸」を発売しました。その名前は体内の毒を掃除してくれる丸薬であるということから名付けられました。効能は、梅毒・そう毒・しつ毒・淋毒・胎毒など、当時体内の毒が原因で引き起こされると思われていた諸疾病です。明治30年代には、「毒掃丸」の名で全国展開していきます。 (当時の経緯については、弊社HP「複方毒掃丸の歴史」もぜひご覧ください)   全国展開するようになった明治時代の毒掃丸には、トラがシンボルとして描かれるようになります。猛獣の強そうなイメージと、病魔退散のイメージを融合させたような、「毒退治」のシンボルです。そしてトラには「猛虎一聲掃萬毒(もうこいっせいそうばんどく)」というキャッチフレーズが添えられます。このフレーズは、力強い虎が一吠えすれば全ての毒が一掃される、といった意味で、つい数年前まで毒掃丸のパッケージに絵柄として描かれていたフレーズです。ここには、当社の、体内の不要物を出すことで人の健康をとりもどしたいという強い思いが込められています。   明治時代の毒掃丸の新聞広告   これは、明治35年1月1日の東京朝日新聞(今の朝日新聞)に出されていた当社の広告です。新聞一面を使ったかなり大きな広告で、明治時代とは思えない大胆なグラフィックだと感じます。リアルに描写された猛虎が、諸毒に襲い掛かる様が描かれています。  

    ■改良された処方と、変わらぬ思い

      このように、毒退治のトラを掲げてひろまっていった明治時代の毒掃丸ですが、実際に毒消しになったのでしょうか?(注意:現在の毒掃丸は、便秘薬であり、解毒の効能効果は認められていません。)   初期の毒掃丸の処方の組み立て方を見ると、確かに、体の不要なものを排出することへの強いこだわりが見て取れます。江州の名医・香川修徳伝来の処方に「香川解毒剤」というものがあり、梅毒等の諸毒に用いられてきましたが、初期の毒掃丸の処方にもちいられている8生薬(下記参照)のうち5生薬が「香川解毒剤」と重なります。また、配合されている8つの生薬全てが、古来、瀉下・排膿解毒・利尿のうちいずれか・もしくは複数の目的で用いられていたといわれているものです。   明治の毒掃丸が効能にうたっていた疾病の中には、科学の進歩とともに病原体が判明し、根本治療の方法が確立されたものがいくつもあります(例えば梅毒や淋病)。毒掃丸は、こうした疾病を完治させることはできなかったと思いますが、他に治療法がないなか、いわば現在のデトックスのような考えで、服用されてきたものと思います注3。   (当社のデトックスに関する考え方は、『便秘と「デトックス」①デトックスを理解する』を、江戸時代のダイオウやサンキライの用いられ方については『便秘と「デトックス」②医薬の歴史にみるデトックスの系譜と、毒掃丸』をご覧ください)     〇初期の毒掃丸の処方注4 ダイオウカンゾウセンキュウサンキライ、ドリュウソウ、ニンドウアロエアケビ   その後、毒掃丸の処方は、時代に合わせて改良されてきました。現在配合されている6つの生薬のうち2つは、初期の毒掃丸には含まれていないものです。小腸の水分を増やすことで排便を促すエイジツと、胃腸の調子を整えるコウボクで、いずれも便秘・便秘にともなう諸症状を緩和することを期待して配合されています。一方で、4つの生薬は、発売当初と同じものです。     〇現在の毒掃丸の処方 ダイオウ、カンゾウ、センキュウ、サンキライ、エイジツ、コウボク (クリックすると詳細が書かれた添付文書がポップアップします)   現代の医学薬学のもとでは、もはや毒掃丸が萬毒を一掃するとは言えませんが、カラダの中の不要物を出すことで人の健康をとりもどしたいという強い思いは、毒掃丸が便秘薬になっても変わりません。  

    ■トラの変遷

    最後に、これまでに当社で用いられてきたトラのマークをいくつかご紹介します。美意識が現在と異なるのか、ユーモラスなトラが多いと感じませんか?   どくそうがん 虎キャラクター1どくそうがん 虎キャラクター2どくそうがん 虎キャラクター3どくそうがん 虎キャラクター4   こちらは、北多摩薬剤師会会長の平井 有先生所蔵の、古い旗に描かれてたトラです。ちょっと人懐っこそうに見えますね!   毒掃丸のトラキャラクター5 販促用旗   このように、明治以降色々なトラが描かれてきました。そんな中で、当社の歴史上もっとも人懐っこくて心優しいトラを挙げるとするならば・・・それは、もちろん現在の当社のキャラクター、さぶろうまる君です!   当社の公式キャラクター トラの さぶろうまる     注1:参考文献:上野動物園HP・上野動物園の歴史  注2:参考文献:濱田陽ほか, 日本人の非日常と日常に棲息する虎たち – 日本十二支考〈寅〉生活文化篇 –,  帝京大学文學部紀要. 日本文化学 2010  (41)   注3:古来用いられている生薬には、解毒作用をうたったものが多くあり、毒掃丸のような和漢薬や、多くの漢方処方に用いられています。しかしながら、そうした生薬の解毒作用の作用機序や、人体での実際の効果や、最適な加工工程などについては、十分な研究が進んでいません。それらの研究は、これからの課題です。 注4:竹内眞哉, 家庭薬物語 第20回 複方毒掃丸, ファルマシア, 2015:  51-9,  p882-883 から抜粋 写真説明:毒掃丸の、古い販促用の旗に描かれたトラ 北多摩薬剤師会会長 平井 有 先生所蔵   ひとこと 最後までお読みいただきありがとうございます。記事がお役に立ちましたら、SNSでもご共有いただけますと幸いです! 毒掃丸のお買い求めは全国のドラッグストア・通販サイトで。見つからない場合は「毒掃丸をください」と申し出てください。こちら(SHOPどくそうがん)でも販売しております→ショップどくそうがん | 便秘薬の毒掃丸 山崎帝國堂のネットショップ (dokusougan.jp)  

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  • 巷にいう「デトックス」は、医師など専門家の間では、医学的・法的に定義されていないあいまいな用語として、やや胡散臭い用語のように扱われています。でも、過去の歴史を紐解いてみると、当の医術や薬の専門家たち自身が(もちろん市民も)長らくデトックスそっくりの思想を抱き続けてきたことがわかります。私たちの毒掃丸をはじめ、今に伝わる伝統的な便秘薬の成分には、そんなデトックスそっくりの医学思想の痕跡が、はっきりと残っています。   前回は、「デトックスを理解する」と題して、現在のデトックスを考察しながら、便秘薬メーカーとして2つの提案をいたしました。今回は、「医薬の歴史にみるデトックスの系譜と、毒掃丸」と題して、特に江戸時代の日本に焦点を当てて、以前はまるでデトックスそのものの医学が実践されていたことをご紹介し、合わせてその思想の痕跡が私たちの毒掃丸の処方に残されていることをお話したいと思います。    

    ■世界に見られる下剤によるデトックスの発想

      古代には、病気は悪魔の仕業であると考えられ、魔術師や祈祷師が病気を治す役割を負っていましたが、吐剤や下剤(以下 瀉下薬(しゃげやく))が発見されるにつれ、体内から病魔を追い出すためにそれらを利用するようになります。メソポタミア、エジプトから始まり、ギリシャ、古代ローマに至るまで、多くの文明で悪いものを出すために便秘というより、病気自体の治療のために瀉下薬を用いていたという記録があります注1。   中国にも医薬の古い歴史がありますが、やはり下剤で体内の悪いものを出すという発想があります。古人は、邪気・悪気が人の五体の外から入って病気(傷寒)を引き起こすので、それを追い出すことが要諦と考え、「汗吐下(かんとげ)」の三法で邪を攻撃できると考えました。「下」は瀉下薬などで便とともに邪を出すことです(ここでいう瀉下薬の主役は複方毒掃丸にも配合されている大黄(ダイオウ)という生薬で、この後何度も登場します)注2。   悪いものを便と共に出してしまう発想は、洋の東西を問わず世界中で生まれ、長いこと違和感なく医薬の現場や生活者に受け入れられてきたようです。    

    ■デトックスを連想させる江戸時代の「万病一毒説」

      目を日本に転じてみましょう。   日本の伝統医学は、中国の伝統医学を起源として独自の発展を遂げてきました。例えば江戸時代の日本では、中国の医薬思想を自分たちなりに咀嚼し、実践的に解釈する医家があらわれるようになります。なかでも吉益東洞(よしますとうどう、1702ー1773)は江戸時代の代表的な医家で、現代にいたる日本の漢方医療に大きな影響を与えた人物です。吉益は、「万病一毒説」といって、すべての病気は体内に生じた毒が原因であり、それを下剤などで出してしまえば病を治療できると説きました。吉益は、その著書『薬徴』でも大黄の活用を推奨しています注3。    

    ■江戸時代の長崎貿易で大量に輸入されていた、2大「解毒」生薬

      奈良時代から江戸時代まで、薬の多くは、生薬(しょうやく)といって、薬用植物をすりつぶしたものでしたが、前述したように日本の医学は中国由来でしたので、日本の風土で育たない主要な薬用植物も多く、そうした生薬の供給は、中国からの輸入に頼っていました。江戸幕府が鎖国政策をとっていたことは有名ですが、鎖国期間中も、長崎には大量の中国産の生薬が陸揚げされていたことは、あまり知られていないのではないでしょうか。その生薬の輸入を江戸時代を通じてみた時に、輸入量の1位と3位が、「解毒」に使われる生薬でした注4。   輸入量1位だった生薬は、山帰来(サンキライ)という生薬です。これは、当時蔓延していた梅毒を治療するために使われていました。梅毒は、梅毒トレポネーマという細菌の感染により引き起こされる性感染症で、20世紀に化学治療薬が見つかるまで、まともな治療法がなかったので、感染すると数か月で全身に皮膚症状が現れ、10数年かけて酷い症状に苦しみながら死に至ります。もともと南アメリカからヨーロッパに持ち込まれ、インドや東南アジアを経由して、16世紀はじめに日本に入り、遊郭をつうじて急速に広まりました。江戸では、市民の梅毒の罹患率が50%を超えていたという推計もあります注5。そうした中、山帰来は排膿解毒作用がある生薬なので、治療効果が期待されたのでしょう、我が国での梅毒蔓延に合わせて需要が急増します。1754年には400トン以上が輸入され(おそらく現在の輸入量の100倍近く)、これはその年の中国からの全輸入生薬の47%を占める量だったそうです。また、この量は90万人の梅毒患者が1か月山帰来を連用できる量だとも見積もられています。山帰来の輸入は、江戸時代を通じて常時高い水準で推移します注4。しかしながら、山帰来は症状を緩和することはできても、病気の進行を止めることはできなかったはずです。
    山帰来
    山帰来(サンキライ)
    輸入量の3位だった生薬は、吉益東洞も活用した瀉下薬、大黄です。大黄の輸入量は、多い年には110トン程になりましたが注6、山帰来ほどコンスタントではなく、10年単位の波があり、これは痢疾(コレラやチフス)の流行りと相関しているのではないかといわれています注7。大黄にはタンニン類が含まれていて、古来痢疾にも効果が期待されていますが、細菌性の下痢に対して瀉下薬を使うことは今日ではありえませんし、当時であってもやや使いにくかったことと思います。しかし当時は、体内の悪いものを出す発想で大黄が用いられていたようです注8。実際に、十分な治療効果があったのかどうかは、不明です。
    大黄
    大黄(ダイオウ)
    はっきりとした根拠があるわけではないのですが、当時大量に輸入されていた大黄は、瀉下薬としてではなく、多くが痢疾や毒出しに使われていたのではないか、と私たちは考えています。そう考える理由は、(1)薬の値段は一般的に今よりずっと高く、庶民が舶来の大黄を便秘対策のために日常利用していたか疑問であること、(2)香川解毒剤注9など梅毒の解毒を目的とした当時の処方にも大黄が用いられていること、(3)江戸時代から販売されていた現存する家庭薬「七ふく」「百毒下し」に大黄が含まれ、それらが当時は毒出しの治療薬であったこと、の3つです。    

    ■デトックスの系譜に何を見るか

      今の医療の観点からみても、体に入ってしまった悪いものを出すという発想自体が、原理原則とし間違っているとは言えません。脈々と受け継がれてきた、毒を体から出せば病気が治るという考えそのものは、恐らく有史以来多くの人命を救ってきたことでしょう。しかしながら、江戸時代に大量に輸入され消費されていた「解毒」に役立つ2つの生薬のエピソードが示すように、打ち克てない毒にまで、身近な薬草のチカラで解毒しようとしても、せいぜい対処療法どまりで、根本的な解毒はできなかったと思います。   現代社会での「デトックス」も、健康維持の「心構え」としては悪いものではなく、恐らく、実際に人々の健康の助けになっていることでしょう。ただ、方法論を間違って効果のないものに頼ってしまうと、失うものがあるかもしれません(生薬を中国から買い付けた江戸時代の日本からは、大量の銀が大陸に流出しました)。なお、現代社会におけるデトックスについては、前回の「デトックスを理解する」に簡単な考察と、便秘薬メーカーとしての2つの提案がありますので、ぜひご覧ください。    

    ■毒掃丸のルーツ

      最後に、複方毒掃丸のルーツについても触れさせていただきたいと思います。毒掃丸は明治20年代に当社から発売された薬ですが、今回の記事でとりあげた江戸時代以降のデトックスの流れとは切ってもきれない関係があります(詳しくはHP「複方毒掃丸の歴史」/本ブログ「毒掃丸と「毒退治」のトラ」をご覧ください)。   複方毒掃丸 たとえば、毒掃丸は、6種類の生薬からなる穏やかな効き目の便秘薬なのですが、江戸時代に大量に輸入されていた山帰来と大黄が今でも含まれています。毒掃丸は当初、梅毒他、毒が原因になる諸病の薬として、香川解毒剤等の伝統処方をもとに開発されたようです。その後、処方の改良を経て、便秘と便秘に伴う諸症状に効く薬となり、今に至ります。   山帰来と大黄についてですが、この2つの生薬は、正しく使うことで優れた効果をあらわします。元来、大黄は大腸の働きを良くして便を出す際立った効果があり、山帰来は排膿解毒作用があるので、これらを組み合わせることで、ただ便秘を改善するだけではなく、便秘に伴う吹出物・肌あれを抑える効果が期待できるのです。まず、山帰来に本来期待するべきだったことは、このような活用方法だと思います。大黄については、漢方の世界では今も様々な使われ方をしている、主要な生薬の1つです。しかし、毒掃丸の処方において大黄に期待することは、やはり、効能通り便秘を改善することにより、「快食快便」の毎日を取り戻す手助けをしてもらうことでしょう。     ^^^^^^^^^^^^^   以上、デトックスについて、医薬の歴史にその系譜をたどってみました。人類はデトックスの願いを抱き続けてきたことがわかります。健康への人々の願いは、いつの時代も共通なのですね。     写真説明: タイトル文字の後ろにある道具は、当社に残る昔の「薬研(やげん)」です。この道具は、生薬原料をすりつぶして粉末状にするために用いました。   注1:この段落の参考文献 石坂哲夫:くすりの歴史 日本評論社 1979 年 p.9~51 注2:「汗吐下」の三法は張子和(1156?-1228)により『儒門事親』で提唱された。この段落の参考文献 山脇悌二郎:近世日本の医薬文化 ミイラ・アヘン・コーヒー 平凡社 1995年 p.229 注3:長沢元夫:薬徴における吉益東洞の論理 薬史學雑誌 Vo1.10, No.1., 2. 1975年 注4:山脇悌二郎 前掲書   p.8~12 注5:鈴木隆雄:骨からみた日本人 古病理学が語る歴史 講談社学術文庫版 2010年 p.234 注6:山脇悌二郎 前掲書 p.233 注7 山脇悌二郎 前掲書 p.229 注8 富士川游:日本疾病史 平凡社 1969年 注9 香川解毒剤(ががわげどくざい)は、香川修庵由来の処方で、梅毒一般、諸皮膚疾患や淋病などに良いとされる。山帰・木通・茯苓・川芎・忍冬・甘草・大黄からなる。矢藪道明:臨床応用漢方處方解説 創元社 1981年 p.645   ひとこと 最後までお読みいただきありがとうございます。記事がお役に立ちましたら、SNSでもご共有いただけますと幸いです! 毒掃丸毒掃丸整腸薬のお買い求めは全国のドラッグストア・通販サイトで。見つからない場合は「毒掃丸をください」と申し出てください。こちら(SHOPどくそうがん)でも販売しております→ショップどくそうがん | 便秘薬の毒掃丸 山崎帝國堂のネットショップ (dokusougan.jp)

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  • 本ブログでは、皆様の便秘解消に役立てていただけるような、様々な知識や情報を発信してきました。今回は、これまでの発信の一部をまとめつつ、便秘解消を目指した生活スタイル全般についてお話しして参りたいと思います。

    ■便秘のセルフケアの手段 腸活・整腸薬・便秘薬

    便秘は多くの場合、自身の健康管理と、市販薬の力を使うことで対処可能です。自分の健康を自分で守ることをセルフケアと呼びますが、便秘は比較的、セルフケアで対処しやすい悩みなのです注1。 便秘のセルフケアの手段は主に3つあります。それは、腸活、整腸薬の服用、便秘薬の服用です。我々は、専門メーカーとして蓄積してきた知見から、この3つにはそれぞれ大事なポイントがあると考えていますので、順にご説明したいと思います。

    ■腸活は、便秘のセルフケアの基本です

    まず最初に腸活についてです。腸活とは、この10年で使われるようになってきた言葉で、便通(や腸管免疫)を整えるために、腸によい活動をしていくことをあらわしています注2。語感が前向きで、よい印象をもたれる方が多いのではないでしょうか。 腸活といってもその範囲は広く、そして深いので、ここでは概要だけ表にしてみました注3一覧表:腸活のアプローチ   表1:腸活のアプローチ どの活動も健康維持のために効果的で、便秘の人にも、そうでない人にもやっていただきたいと思います。腸活は、費用もあまりかかりませんし、便秘のセルフケアの基本になります。是非今日から始めてみましょう!また、今腸活をしている方も、表の中から1~2個選んで追加で実践してみてください(個別の詳しい内容は、腸活関連の各記事をご覧ください)。 また、腸活は、便秘薬や整腸薬をのんでいる方が行うと、薬が減らせるかもしれません。

    ■整腸薬は、忙しい現代人の、腸活のブースター

    次に整腸薬についてみてみましょう。整腸薬とは、腸内細菌のうち善玉菌と呼ばれる体によい菌や、食べ物の消化に必要な消化酵素の補充を行うことで、腸の調子を整える薬です。腸の本来の働きを取り戻す手助けをすることで、便秘や下痢を改善します。 整腸薬を便秘対策としてのんだ場合、排便を促す力は便秘薬に比べると弱いですが、腸活だけでは便秘がちだった人の便通が、目に見えて改善することもあるようです。そして、ほとんどの市販製品は、作用が穏やかな分、副作用のリスクも少ないので安心して続けられます注4。そんな整腸薬は、次のような皆さまに、特におススメです。 ◎腸活を頑張っているけれど、それでも便秘になり困っている ◎腸活では出ず、便秘薬をのんでいるけれど、できれば便秘薬を減らしたい もっと腸活に励みたいと思っても、忙しい毎日の中で、時間には限りがあります。整腸薬は、あなたの腸活の結果をぐっと向上させてくれるブースターになってくれるかもしれません。 関連リンク:毒掃丸整腸薬の製品案内毒掃丸整腸薬の無料サンプルお申し込みフォーム 毒掃丸整腸薬は、乳酸菌と消化酵素と4種類の生薬を配合した、シナモンのような爽やかな香りがする、のみやすい整腸薬です。

    ■便秘薬は、セルフケアの切り札だからこそ、正しく使って!

    そして、セルフケアの最後の切り札は、便秘薬です。便秘薬は、大腸を動かしたり、腸内の水分量を増加させたりして、排便を促します。 便秘薬は、腸活や整腸薬の服用と違って、直接的に排便を促す効果があります。一方で、強い薬を選んだり、服用量が多すぎたりすると、下痢をしてしまうことなどもあります。そのため、薬をのんだ時でもバナナのようなちょうどよい硬さのお通じ(バナナ便)を目指すために、私たちは、服用量を調節しやすい便秘薬を選んでいただくことをおススメしています。また、便秘薬の成分はいくつもあり、人によって効き方が違うので、購入前にお試しいただくことも、おススメです(詳しくは、便秘薬ののみ方の記事をご覧ください)。 いざ服用する時には、しっかりと排便を促してスッキリしていただきたいと思います。そして長期的には、整腸薬を活用したり、腸活で生活習慣を改善することで、便秘薬の量を減らすことにもチャレンジしてみてください。便秘薬は、便秘のセルフケアの頼もしい切り札になりますので、正しい方法で使いこなしていただきたいと思います。 関連リンク:複方毒掃丸ブランドサイトおすすめの服用方法複方毒掃丸の無料サンプルお申込みフォーム 複方毒掃丸は、6種類の生薬が自然に近いお通じを促す便秘薬です。小さな丸剤なのでのむ量を調節しやすく、ちょうどよいお通じを目指せます。

    ■まとめ

    以上、ポイントだけを駆け足でご説明しました。最後に便秘のセルフケアの3つの手段と、そのポイントについて、表にまとめておきたいと思います。是非とも、腸活・整腸薬・便秘薬を上手に活用して、便秘をセルフケアで解消していただけたらと思います。 一覧表:便秘のセルフケアまとめ   表2:便秘解消のためのセルフケア 追記: 冒頭の「ついに出た」と書かれた写真ですが、これは当社のYoutube動画のキャプチャー写真です。便秘を解消するよろこびを表現した7本の短い6秒動画シリーズのうちの1本です。BGMは、クラシックのピアノ曲・フォーレの「組曲ドリー」です。 シリーズ全7本をまとめたものはこちらです。是非ご覧ください↓ なお、この動画シリーズは、国内最大規模の広告賞「ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」で、2020年度のフィルム部門Bカテゴリーのシルバー賞を受賞しています。 注1:便秘には、お医者様に診てもらう必要があるものもあります。参照:便秘の種類と原因 注2:腸活の目的・アプローチ・方法についての概略と、腸活という言葉が使われるようになった過程についてはこちらを参照:「腸活」について① 注3:表に書かれた内容は、「腸活」について②腸に良い食生活 実践レシピ付き と「腸活」について③食べる以外の腸活 をまとめたものです。 注4:市販の医薬品の人体に対するリスクは、薬機法で規定されたリスク区分等で分類されていますが、殆どすべての整腸薬が、最もリスクの低い第三類医薬品か、人体に対する作用が緩和で安全性上特に問題がない医薬部外品に分類されています。   ひとこと 最後までお読みいただきありがとうございます。記事がお役に立ちましたら、SNSでもご共有いただけますと幸いです! 毒掃丸毒掃丸整腸薬のお買い求めは全国のドラッグストア・通販サイトで。見つからない場合は「毒掃丸をください」と申し出てください。こちら(SHOPどくそうがん)でも販売しております→ショップどくそうがん | 便秘薬の毒掃丸 山崎帝國堂のネットショップ (dokusougan.jp)  

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  • 便秘薬のむ人は、たいてい、便秘に悩まれた末に、やむにやまれず薬に頼ることを選んでいます。私たちの調査によると、便秘薬ユーザーの8割以上ができれば薬はのみたくないと考えながらも服用を続けていらっしゃいます。もし、やむにやまれず便秘薬を使ってくださるのに、使い方を誤って体に要らぬ負担がかかってしまったとしたら… それはとても悲しいことです。ユーザーの皆様には、便秘薬は正しく選んで、正しく使っていただきたいと心から思います。「最初は抵抗があったけど、やはりのんだ甲斐があった」そんなふうに思っていただきたいものです。

    ■カラダに余計な負担をかけず、しかものむ側が望むことを満たす方法を探る

    便秘薬を正しく選び、正しく使うにはどうすれば良いのでしょうか?実は、その答えは「〇〇便秘薬を買ってX錠のんでください」というような単純なものにはなりません。 何故かというと、まず、症状としての便秘の重さに、人によって大変大きな幅があります。例えば、多くの人は今日排便がなくても明日には出たりしますが、ある調査によると週に0回から2回しか出ない人も1割程度いらっしゃるようです。便秘の具合が違えば、薬ののみ方は変わってきます。それに、便秘薬の主成分にも様々なものがあり、人によって良く効く成分が異なる場合があります。更には、買う側が便秘薬に望んでいること(こんな効き方をしてほしい、等)や、懐事情・忙しさの問題もあります。例えば、お金に糸目をつけないことを前提にした提言(例えば色々な薬を順に試していく方法)や、どんな手間も厭わない人にしかできないような凝ったやり方は、たとえそれが正論であっても、人によっては実行が難しいでしょう。 現実問題として、市販薬の場合は、売り場で選んでくださるのも、実際にのむのも、のむ側の方々です。ですので、便秘薬選びの方法論は、のむ方々が進んで取り組みたいと感じて頂けるおゆな内容でなければなりません。私たちは、カラダに余計な負担をかけず、しかものむ側が望んでいることを満たせる方法があれば、それは便秘薬を正しく選び、正しく使うための解の1つになると思っています。今回は、そんな方法を探り、2つのご提案につなげたいと思います。

    ■買う人が望むこと ①最重視点

    便秘薬を買う人が最も望んでいることは、何なのでしょうか。下のグラフは、当社が実施した消費者調査の結果で、市販便秘薬のユーザーに、便秘薬を選ぶときに最も重視しているポイントを聞いた結果です。No.1は「服用すると必ず排便に至ること」でした。 便秘薬を選ぶときに最も重視する点最重視点 この問いは、最も重視することを1つだけ選んでもらう形式をとっています。便が出ないことに悩んで便秘薬を買うのですから、服用しても排便に至らないようでは意味がないということなのでしょう。結果として、1番手の「服用すると必ず排便にいたること」は2番手の「お腹が痛くならないこと」にダブルスコア、3番手の「クセになりにくいもの」にほぼトリプルスコアをつけての圧勝となっています。 営業回りをしているときにドラッグストアの薬剤師さんとお話をしていて、「お客様に、せっかく買ったのに効かなかったと言われると困るので、効きの良い薬を勧めている」というようなことを言われたことがあります。その背景には、このような、ユーザー側が服用すると必ず排便に至ることを最重視している現実があると思われます。しかし、この指向だけにとらわれていると、便秘薬選びで思わぬ失敗をしてしまうかもしれません。私たちの調査によると、市販便秘薬ユーザーの体には、実際に、余計な負担がかかってしまっているようなのです。

    便秘薬をのんで下痢をしている人が多い

    下の円グラフをご覧ください。これは当社のネット調査で、市販の便秘薬をのんだ時にどのような便が出ているかを聞いたアンケートの結果です。ちょうど良いバナナ便が出ている人は全体の19%にすぎず、水のような便か形がはっきりしないような柔らかい便が出ている人がそれぞれ9%と36%いらっしゃいます。このアンケート結果を見ると、軟便になっている人は、薬の効きが足りなくて硬便になってしまっている人より、ずっと多いように見えます。 便秘薬をのんで下痢をする人が多い 円グラフを通じて見てみる限り、便秘薬ユーザーは服用すると必ず排便に至ることを重視するあまり、必要以上に強い薬をのんでいるか、必要以上に多くの分量をのんでいるように見えます。確かに便秘薬をのむ目的は便を出すことですが、もし、この現状が、のむ側が望んでいる姿そのものを正しく映し出しているのだとしたら、私たちは服用を薦めるどころか、無暗に薬に頼らないようにしましょうと言わなければならなくなってしまいます。

    ■買う人が望むこと ②複数回答編

    ところで、便秘薬を買う人が薬に求めていることは、本当に出すことだけなのでしょうか?次のグラフは、先ほどと同じ質問を複数回答可で再度問うてみた結果です。同じ設問でも、複数回答可とするだけで、景色が変わります。 便秘薬を選ぶとき重視する点複数回答 「服用すると必ず排便にいたること」は引き続き1位となっていますが、「お腹が痛くならないこと」「クセになりにくいもの」を挙げる人が大幅に増えています。市販便秘薬をのむ人達は、ただ排便に至るだけではなく、できればお腹が痛くならず、できれば薬がクセになるないようにしたいと考えているようです。 この結果なら、希望が持てます。この3つをどんな時も完璧に満たす便秘薬は、ありませんが、この3つをバランスよく追求していく方法なら、あるからですしかも、体にも、余計な負担をかけずに追求することが可能です。多少面倒でも、バナナ状のちょうどよいお通じが出るように工夫すればよいのです。薬をのんでいても、ちょうど良いお通じが出るくらいの量をのむ分には腹痛はありませんし、薬がクセになる心配も少なくなります。 私たちは、便秘薬ユーザーは、ただ出せば良いと思っているのではなく、本当は薬を使ったときにもちょうどよいお通じを出したいけれど、そのやり方を医療者や便秘薬メーカーがうまく伝えられていないのだと考えています(「便秘薬メーカーの使命の話」もご参照ください)。 バナナ状のちょうどよいお通じのことを、当社では「バナナ便」と呼んでいます。便秘薬をのんだ時にもバナナ便を目指すことが、カラダに負担をかけずに、バランスのとれた便秘薬の使い方を実現する大切な秘訣です。そのための簡単で実践的なご提案を2つ、書いてみたいと思います。

    ■提案 その1 調節して飲むこと

    これまで何度か申し上げた通り、便秘の程度は人によって大きく異なります。また薬の効きく度合いも人によって差があります。ですので、便秘薬は自分の便秘の調子にあわせてのむ量を調節する必要があります。服用して軟便になるようでしたら、バナナ便が出る程度まで徐々に量を減らしていきます。多くのお薬は、多少の調節ができるように服用量に幅をもたせていますので、購入時の箱の裏面や、能書を再度読んでみてください。もし、1日1錠の服用が定められているお薬を、1錠のんだだけで下痢をしてしまう場合は、もう少し細かく調節できる便秘薬に変えたほうが良いかもしれません。 毒掃丸は、小さな粒の丸剤(がんざい)のお薬で、服用量を1日1~3回、のむ量も1日最大90丸までの範囲で、自由に調節できます。お通じがない日に適量を服用しながら、長い目では腸活で生活改善をしていただき、徐々に減薬していくことをお勧めしています。また、整腸薬を活用することもおすすめです。普段は便秘薬ではなく毒掃丸整腸薬などの整腸薬を使用し、便秘薬は出が悪い時に使うようにすれば、日々強い便秘薬を飲み続ける場合と比べてクセになりにくくなります。

    ■提案 その2 できれば試してから買うこと

    また、便秘薬は人によって特定の成分が効きにくいということもあります。のむ量を調節しやすい便秘薬を見つけて購入したとしても、成分が合わず効きが悪いようでは困ってしまいます。可能なら、購入前に試すこともお勧めの方法です。いくつかの便秘薬メーカーは、試供品を無償で提供しているようです。またドラッグストアなどが試供品を配布することもあるようです。 当社でも、便秘薬・毒掃丸と、整腸薬・毒掃丸整腸薬の試供品を、無料でお送りしています(←太字の商品名をクリックしてください)ので、ぜひお試しください。便秘薬・毒掃丸の試供品にはおすすめの服用方法の説明も同封してあります。 ただし、今別の便秘薬をのんでいる方が試供品を試される場合は、複数の便秘薬を同時に服用しないようにしてください。 いかがだったでしょうか。調節も、試すことも、それほど手間がかかるわけではありません。のむ量を細かく調節できる、自然な成分の便秘薬・毒掃丸を賢く活用して、是非ともすっきりとした日々を過ごしていただきたいと思っています。   ひとこと 最後までお読みいただきありがとうございます。今後、記事がお役に立ちましたら、SNSでもご共有いただけますと幸いです! 毒掃丸のお買い求めは全国のドラッグストア・通販サイトで。見つからない場合は「毒掃丸をください」と申し出てください。こちら(SHOPどくそうがん)でも販売しております→ショップどくそうがん | 便秘薬の毒掃丸 山崎帝國堂のネットショップ (dokusougan.jp)

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  • 当社のような便秘薬メーカーの使命は何なのかについて、日々考えています。安心安全な医薬品を定められた手順でしっかりと作り、安定供給をし、販売後のお客様のお問合せ等にも責任をもって答える― こうした医薬品メーカーとしての基本的な義務を全うするのは、まず一番大切な使命です。そしてもちろん、自らの薬で便秘を解消してもらうこと。研究開発をしていくこと。これらも大切な使命といえるでしょう。 実は、私たちは、その他に、さらなる使命があるのではないかと思っているので、今日はそのことについて触れてみたいと思います。 「84%と9%」 とても大きな差がある2つの数字です。少し古い話になりますが、これは、当社が外部業者に委託して2018年に行った、比較的作りこんだWebでの消費者調査で出てきたある種「不都合な」結果で、とても印象に残った数字です。 どちらも冒頭に掲載した、ブルーのグラフにある数字ですが、84%の方は、市販の便秘薬をのんでいる人の中で、「できれば便秘薬はのみたくない」と答えた人の割合です。便秘薬を売ることで生活している私たちは正直複雑な気持ちになってしまいますが、本来、薬は必要がなければ飲まないほうが良いものですから、結果が100%でもおかしくない訳で、こちらの方は特に意味のない質問かもしれません。一方、9%の方は、同じく市販の便秘薬をのんでいる人の中で、「自分は便秘薬をうまく使いこなしていると思う」と答えた人の割合です。 購買者の大多数は、本当は薬をのみたくないにも関わらず、他の方法で排便できないからでしょう、便秘薬を購入してくださいました。それにも関わらずほとんどの人が使いこなせている気がしていないのです。 そして、グラフの一番下の数字ですが、市販の便秘薬を飲んでいる人の12%しか、自分にあっている薬が何なのか、わかっていないようなのです。 2番目の項目にあるように、購入した便秘薬を使いこなしていないのであれば、これは当然そうなるでしょう。 1番上の数字が自然に見えますから、おそらく2番目・3番目の数字も、ある程度現実を反映しているものと思います。これらは、購入された薬が「正しく選ばれていない」か「正しく使われていない」結果ではないでしょうか(買う側の期待値が高いという面もあるのですが今回は触れません)。当然、市販便秘薬全体への不満につながるでしょうし、そもそも医薬品の使用結果として、看過できないものです。 当社では、これらの数字を真摯にとらえ、「便秘薬を正しく選んでもらう」ことと「正しい使い方を知ってもらう」ことも、便秘薬メーカーの大切な使命だと考えています。「正しい選び方」について私たちにできることは、正確で誇張しないCMやパッケージ表記を心がけることや、お店の薬剤師さんへの情報提供です。「正しい使い方」についてできることは、丁寧で地道な消費者のみなさまとのコミュニケーションだと思っています。 まだまだ道半ばですが、コツコツと実践はしてきたつもりです。例えば、前回ご紹介したキャッチフレーズ(わざわざ「効きすぎない」と何故言うのか | どくそうがん社長ブログ (dokusogan.jp))もこの考えを踏まえたものです。また当社では今月以降生産する商品に同梱する小さなリーフレットを新たに作成しましたが、そこに主に書かれているのは「飲んでも出なかったときどうするか」と「飲んで効きすぎたときどうするか」です。また、私自身、代表就任後の3年間に、地域のコミュニティに出向いたり、消費者向けイベントに参加したりして、これまで対面とZOOM上合わせて2,000人を超える方々に便秘薬の選び方と使い方に関するプレゼンテーション・講演・講座を行ってきました。 便秘に悩んで、クスリを飲むことを決意した皆さん全員に、「自分は便秘薬を、毒掃丸を、うまく使いこなしている」と言い切ってもらいたいものです。その暁には、便秘薬は、毒掃丸は、皆様にとっていまよりもっと役に立つ、頼りになるものになれているのではないか。そのように思っています。   ひとこと 最後までお読みいただきありがとうございます。今後、記事がお役に立ちましたら、SNSでもご共有いただけますと幸いです! 毒掃丸のお買い求めは全国のドラッグストア・通販サイトで。見つからない場合は「毒掃丸をください」と申し出てください。こちら(SHOPどくそうがん)でも販売しております→ショップどくそうがん | 便秘薬の毒掃丸 山崎帝國堂のネットショップ (dokusougan.jp)

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  • 広告やブランドサイトは、企業にとっては生活者の皆様への真剣勝負のプレゼンの場でもあります。当社は主にBS(衛星)放送で毒掃丸のCMをしているほか(最近では11月~12月に集中的に放映)、限られた量ではありますが、様々な宣伝活動をさせていただいています。その際に、当社は、すこし変わったキャッチコピーを用いています。 『「効きすぎない」のも思いやりです』 –これが毒掃丸の現在のキャッチコピーです。 便秘薬の毒掃丸(どくそうがん)|山崎帝國堂 (dokusogan.jp) 例えばBS放送のCMは、「便秘薬で、ちょうどよいお通じ出せていますか?」という問いかけから始まり、調節しやすい生薬の便秘薬である毒掃丸ならちょうどよいお通じを目指せることを説明し、最後に「『効きすぎない』のも思いやりです」と締めます。毒掃丸で、カラダに思いやりをもった便秘対策をしましょう、という流れです。 そもそも、便秘薬の役割は、便を出すことなのに、効きすぎないと言うのはちょっと変わっていると思っています。もしかして、少ししか便が出ない弱い薬なのか…そう誤解されることは、売上だけを考えるならマイナスだからです。 便秘薬の本質は、体に作用して「便を出す」ことです。便秘に悩み、色々他の方法も試しても便が出ず、わざわざお金を払ってお買い求めいただくのですから、まずはしっかり出すことが、とても重要です。便秘薬の効き目は個人差が大きいですし、成分によって合う・合わないがありますので一概には言えませんが、当社の複方毒掃丸も他の便秘薬同様、用法に従えば多くの場合しっかりと出るお薬です。 ではなぜ「効きすぎない」とあえて打ち出すかというと… それは、たとえ便が出たとしても、お薬が効きすぎて下痢になることを避けて頂きたいと考えているからです。 便秘薬の飲みすぎによる下痢は、つらくて不快です。また、腸を刺激する便秘薬は、長期間のみすぎると腸の神経を麻痺させ、クスリが効きにくくなると専門家の間で広く考えられています(例えば、978-4-7849-4848-2.pdf (jmedj.co.jp)。但し、十分な解明はされておらず、逆の意見もあります。(V Villanacci G BassottiG Cathomas, et al. Is pseudomelanosis coli a marker of colonic neuropathy in severely constipated patients? Histopathology. 2006 Aug;49(2):132-7. doi: 10.1111/j.1365-2559.2006.02481.x.))。 毒掃丸に限らず、便秘薬を飲んで、お腹が痛くなるようでしたら、長期間にわたって「そんなものか」と思いながら飲み続けることのないようにしましょう。 便秘薬を服用される際には、自分に合った成分・分量を、必要な時だけ服用し、効きすぎるよりは、効きすぎないちょうどよいお通じを目標にしましょう。 →ちなみに、毒掃丸のおススメののみ方はコチラです。 複方毒掃丸の飲み方|毒掃丸(どくそうがん)|山崎帝國堂 (dokusogan.jp) ) ただ、便秘薬の正しいのみ方を短時間でお伝えするのは、結構難しいものです。例えば、誰でも必ず一発でちょうどよいお通じが得られるわけではないですし、出なかったらどうすれば良いのか、効きすぎたらどうすれば良いのか、またクスリを徐々に減らすにはどうすれば良いのか… なかなか、短いCMや、パッケージ裏の表記では伝えきれません。リンクしました飲み方のページのほかにも、お客様相談窓口、商品同梱物、ユーザーさま向けプレゼンや、このブログなど、さまざまなチャンネルで情報を発信していきたいと思っております。 写真説明:当社ブランドサイトのトップに掲げた、「効きすぎない」のも思いやりです、のフレーズ。   ひとこと 最後までお読みいただきありがとうございます。もし記事がお役に立ちましたら、SNSでもご共有いただけますと幸いです! 毒掃丸のお買い求めは全国のドラッグストア・通販サイトで。見つからない場合は「毒掃丸をください」と申し出てください。こちら(SHOPどくそうがん)でも販売しております→ショップどくそうがん | 便秘薬の毒掃丸 山崎帝國堂のネットショップ (dokusougan.jp)

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